ブログ: テレワーク・マネージメントセミナー

経営者・人事の方へ

テレワーク導入時に、こんなお悩みはありませんか?

  • 在宅勤務を導入したけれど、モチベーションが下がった
  • 顔が見えないリモートワークで、どうやってチームを作り機能させればいいのか…
  • 在宅勤務では人事評価が難しい
  • 在宅勤務導入で脚光を浴びてきている「ジョブ型」雇用って何?
  • リモートワークに慣れていない管理職が、自覚なく「リモハラ」をしてしまう

予想されるコロナ長期化に備えて、より多くの企業がテレワークをシステム化する準備を整えています。

ジョブ型のテレワーク(在宅勤務)で働く人

では、今回コロナとテレワークでにわかに注目され始めた、欧米の「ジョブ型」雇用システムとは何でしょう?

日本の在宅勤務率が20%のとき、欧米での在宅勤務率は既に80%に達していました。
そして、欧米では50年以上かけて、在宅勤務のシステムを作ってきました。

在宅勤務を行っていくうえで、気をつけなければならないマネージメント・人事の問題は何でしょう?

ジョブ型雇用とリモート・マネージメントを学び、コロナ長期化に備えましょう!

【ブログ】テレワーク・マネージメント-1.欧米でのテレワーク 実例より

みなさん、こんにちは。日系アメリカ人・元外交官のYuki Noseです。

テレワークと在宅勤務――。コロナ禍で、ホットな話題です。

今、日本で、ジワジワと始まっているテレワーク。

実は、欧米では50年前に始まりました。

私が海外勤務を始めた1990年代には、既にテレワークのシステムが完成していました。

本場欧米でテレワーク・マネージメントを20年以上行ってきた経験を元に、マネージメントと人事の立場から、テレワークとジョブ型雇用の実態・実例をお伝えしていきたいと思います。

まず、では、欧米ではテレワークは、コロナ前、どこまで浸透していたのでしょうか?

1.マイクロソフト社の実例

アメリカでマイクロソフト社のカスタマーサービスに電話すると、電話がインドやフィリピンに繋がります。英語の話せるインド人やフィリピン人が、マイクロソフトのカスタマーサービスを安価な賃金で支えているのです。しかも、24時間対応。

世界中の国からのカスタマーサービスを、開発途上国のIT専門家が対応しています。インド人を雇う方が、アメリカ人を雇うより、ずっと割安です。そうやって、マイクロソフトは24時間対応のきめ細かなカスタマーサービスを行っています。マイクロソフト社のカスタマーサービスは質が高くて有名です。

2.CEOのリモートワーク 実例

私は1990年代にハーバードの大学院で学びながら、マネージメントの教授のアシスタントをしていました。ハーバードは、大企業や大財団との仕事が多く、トップレベルのCEOがハーバードによく訪れていました。それらのCEOから私が学んだのが「リモートワークのすごさ」です。

アメリカのCEOの多くは1週間に1回ほど出社して、他は、いろいろなところで人脈構築していたり、戦略を練っていたり、プライベートライフをエンジョイしたり、しています。

「マネージメントが良ければ、僕が会社へ行かなくても仕事は回るんだよ。」ロックフェラー財団の重役が、当時、まだ学生だった私に言ってくれました。

3.国際機関のリモートワーク 実例

ハーバードの大学院を卒業した後、私は国際連合で10年間勤め、リモートワークを自身で経験するようになりました。

私はジュネーブを拠点して働き、世界中を飛び回っている上司と、電話とメールで仕事をしていました。世界中のいろいろなところから国際電話が毎日かかってきました。国際電話をかけてくる上司の指示に従い、各国に電話をかけ、電話・メール・ビデオ会議(ZOOMと同様のもの)で仕事をしていました。

いろいろな国の政府官僚と協議する必要があったので、毎週、各国とのビデオ会議が開かれていました。1990年代のことです。

私もその後管理職となり、人事も担当しました。ジョブ型雇用の人事評価や部下のジョブ・ディスクリプションを作るようになりました。また、私自身もいろいろな国を飛び回り、部下と電話やメールで仕事をするようになりました。

4.アメリカの営業マンの実例

国連で10年間国際外交官を務めた後、私はアメリカ国籍を取得し、ホワイトハウスやアメリカ外務省の委託事業経営を10年行いました。会社の代表取締役をし、アメリカの営業マンと毎日仕事をしていました。マイクロソフト社、グーグル社、アップル社、アマゾン社、などと、アメリカの大手企業と仕事を行っていたのも、この時期です。

さて、アメリカの営業マンはどのようにして営業を行っているのでしょうか?アメリカの面積は日本の面積の26倍です。1人の営業マンが日本の面積の5倍ほどの面積の営業エリアを担当することが多いです。営業エリアを回るのに3ヶ月ほどかかります。

「僕のオフィスは車なんだよ。」

そう言って笑って答えるジャックは、アメリカ東海岸担当の営業マン。ほとんどの営業マンは、ジャックのように、車にパソコン、プリンター、その他必要機材を積み込んで、営業エリアを回っています。

HP,PPC,FB広告などのリモート・マーケティング・ツールがアメリカで開発されたのも、その必要があったからです。国が大きすぎて、「Door-to-Door」の営業に限界があるからです。

アメリカの営業マンの多くは、オフィスに行くのは、2週間に1回ほどで、後は、営業エリアを回っています。上司や他の社員との会話も電話とメールが多いです。顧客とも対面は年1回ほどで、他はすべて電話とメール。ビデオチャット機能は、アメリカでは20年前から普通に使われていました。これも必要に応じて開発されたのです。

5.日本での応用

マイクロソフト社の例は、貴社でも使ってもらえると思います。

貴社の電話カスタマーサービスも、出社してもらって電話対応しなくても良いのです。例えば、地方の人材と契約し、大都市よりも安価な賃金で、毎日のカスタマーサービスを行うことができるのです。

≈≈≈≈≈≈≈≈

このシリーズでは、いろいろなテレワーク活用例とジョブ型雇用の実際を、実例をあげて紹介します。

次回は、テレワークの長所と短所についての話です。

【ブログ】テレワーク・マネージメント-2.テレワークの長所と短所

みなさん、こんにちは。日系アメリカ人・元外交官のYuki Noseです。

コロナ第2波の到来で、テレワークの長期導入を検討する会社が増えてきています。このブログは、そんな経営者・管理職、そして、人事の方のためのシリーズです。本日は、その2回目になります。

≈≈≈≈≈≈≈≈

テレワークを導入するか否かを考えるとき、経営者、管理職は、そのメリットとデメリットを考える必要があるでしょう。今回は、テレワークの長所と短所を考えてみましょう。

A. メリット
テレワークを導入すれば、どのようなメリットがあるのでしょうか?

3つのレベルから見ていきましょう。個人レベル、法人レベル、社会レベル、です。

(1)個人レベル

最も頻繁にあげられるメリットが時間の節約です。都市圏では、平均通勤時間が1.5時間といわれます。毎日3時間――ということは、人生の1/3を通勤に費やしていることになります。在宅勤務により、有意義な時間を取り戻すことができます。

しかも、毎日3時間の通勤は「通勤地獄」と言われる、ストレスと疲労の時間であることが多いです。在宅勤務により、時間が有効に使えるだけではなく、通勤地獄のストレスや疲労からも開放されます。

次に、ワークライフバランスのメリットが、頻繁にあげられます。通勤時間に使っていた時間を家族との時間や自分の時間にあてることができます。また、テレワークでは、子育て、介護との両立も可能になります。

ワークライフバランスが可能となり、人生が充実した、と答える人が増えてきています。「テレワーク前の生活に戻りたくない」という人の声が続々と新聞やテレビに寄せられています。職住接近により、人生の充実を感じている人が増えてきています。

また、費用軽減もバカになりません。「仕事後のつきあい」など、交際費、外食費が大きく節約されます。スーツ代、交通費も節約できます。また、住居が大都市近郊に限らなくてもよくなると、住宅費も軽減されます。

一方、欧米で第1にあげられる在宅勤務のメリットが、仕事の自由度です。管理職が管理に慣れれば、テレワークは、職員の仕事の自由度を格段に上げ、モチベーションを上げることができます。

(2)法人レベル

法人レベルでは、まず第1に、経費の大幅削減があります。

テレワークにより、社員の出社を週1回にすれば、オフィススペースは20%ですみます。現に、日本の企業で、コロナ禍を機会に、オフィススペースを縮小し、経費を大幅に削減した会社が続出しています。

また、在宅勤務を基本にすると、オフィスを都心に構える必要もなくなります。高い家賃を払って、丸の内や新宿にオフィスを構える必要がなくなります。現に、アメリカの大企業は、地方に本社を構え、経費を削減する会社が続出しています。

次に、離職率の軽減があげられます。子育て・介護の離職が減る以外に、仕事の充実度アップやワークライフバランスの充実により、離職率が大幅に減ることが知られています。雇用に関わる経費は大きいですから、離職軽減は大きな経費削減になります。

同時に、介護・子育て世代が動員できれば、おのずと人手不足の解消ともなります。

(3)社会レベル

今、CSR (Corporate Social Responsibility :企業の社会的責任)が注目される中、自社のテレワークがもたらす社会への影響は、経営者・管理職が考えなければならない大切な因子です。

社会レベルでは、まず、通勤地獄の軽減があげられます。もし、すべての人が週一回の勤務となれば、通勤の混雑は20%になります。

そして、企業や人が地域に移動すれば、地域の活性化が生まれます。ワークライフバランスが可能になれば、少子化が解消します。もちろん、人手不足も解消します。

良いことづくめに聞こえますが、もちろん、デメリットもあります。では、次は、デメリットをみていきましょう。

B. デメリット

まず、大きなデメリットが情報漏洩のリスクです。在宅のインターネット環境ではセキュリティが脆弱なため、それを狙った犯罪が多発し始めました。

次に、管理職の管理問題が、日本では、最も大きな問題としてとりあげられています。人事評価がしにくい、「リモハラ(リモートハラスメント)」がおこる、などの問題が、新聞を賑わせています。管理職がリモート管理に慣れないため、マイクロマネージメントになりやすい、という相談がよく寄せられています。

コミュニケーションの問題も大きな問題です。対面での話と比べて、誤解が発生しやすくなります。

テレワークにより、孤独感を感じる人がいたり、在宅の仕事には邪魔が入ったりしやすい、と答える人もいます。

C. 問題解決法

では、欧米では、これらの短所をどのように解決してきたのでしょうか?

情報漏洩に関しては、これを機会に、IT予算を増やすことをお勧めします。クラウドを使った企業内情報共有を導入したり、ハッキング対策を強固にしたりする必要があります。日本企業のIT予算は、アメリカ企業のIT予算と比べて、極端に小さいです。そして、日本のITレベルは欧米に比べて極端に遅れています。この際、脆弱なITシステムを一気に強化する機会と思い、IT化・デジタル化を進めましょう。

次に管理職の管理問題。日本は「時間で支払う」労働形態をとるため、管理職がマイクロマネージメントになりがちです。人事システムを大きく変える必要があるため、日本では、これが1番の難関と言えます。次回お話する「ジョブ型雇用」がキーとなり、就業規則・人事評価制度の変更、マニュアルを作り、などで対処することができます。

コミュニケーション問題は、「慣れ」の問題がかなり大きいです。リモートワークに慣れれば、さほど不自由さは感じなくなるものです。

孤独感や家での邪魔などは、コワーキングスペースの活用、サテライトオフィスの設置などで、かなり解消できます。これも「慣れ」により、かなり改善することができます。

≈≈≈≈≈≈≈≈
長所と短所をまとめることにより、テレワークの全体像が見えてこられたと思います。
次回は、いよいよ、管理の問題を一気に解決できる「ジョブ型雇用」につき、深堀りしていきたいと思っています。


2020年9月8日

Copyright© 国際ビジネス , 2021 All Rights Reserved.